最終日 『 巨大津波想定に向かい合う防災を考える
~釜石市津波防災教育に学ぶ~ 』
日時:平成26年3月20日(木) 19:00~21:15
会場:紀北町社会福祉会館
講師:片田 敏孝氏(群馬大学教授)
出席者:90名(ボラコ受講者32名,一般)
震災以前の釜石市における防災教育
『助けられる人』から『助ける人』へ
・率先して避難したり、リヤカーを使って、避難を支援する訓練
・高齢者宅を訪問し、安否札を配布
東日本大震災で、釜石の中学生たちが守ったのは自分の命だけでなく、お年寄りの手を引き、
保育園の子どもたちを抱きかかえて逃げてくれた。釜石市には16メートルの津波が来た。
人口4万人のうち、千人が亡くなり、「犠牲者ゼロ」を達成できなかった。
『釜石の奇跡』といわれているが、奇跡でも何でもなく、後悔ばかりである。
「もう少し防災指導をやっておけば良かった。できることはまだあった」
やられる前にやっておくことが防災で、取り組むのは今である。お年寄りや小さな子どもを含め、
犠牲者を出さない町にするという思いを、町民全体の共通目標にしてほしい。
津波が来ることは仕方がないが、対応によってはいくらでも被害は軽減できる。
15分で10メートルの津波が来るといわれたら出来ることに限界がある。出来ないといって
ネガティブになるのではなく、一歩でも良くなる手だてを一つでも二つでも重ねていくことが大事。
地域を挙げて、みんなで『犠牲者をゼロ』にする取り組みに、拡大していく方向に努力をするべきだ。
※長期にわたり、受講していただいた皆さま、ありがとうございました。
26年度以降も防災に関する講座・訓練等を行っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。